静岡市、野球、バッティング、トレーニング

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アーチコラム 静岡市で打球を強く、遠くに飛ばしたいとお悩みの方へ

飛距離はパワーじゃない。打球を強く、遠くに飛ばすために必要なこと。

~伸び悩むあなたに伝えたい成長法~

 

 

こんにちは。

静岡市瀬名川にありますアスリート鍼灸整骨院で務めています、伊藤あいかと申します。

当院では治療はもちろんですが、怪我復帰後のリハビリやパフォーマンスアップ、

怪我をしないための身体作り等のトレーニングも行っております。

 

今回、野球のバッティングについて説明させていただきます。

「あの子は身体が大きいから…」「才能があるから」ではなく身体の使い方が分かれば

誰でも打球を強く、遠くに飛ばせる事を3つに絞ってご紹介させていただきます。

 

 

 目次

 

①下半身主導のスイング(床反力の活用)

  

 

 

バッティングにおけるパワーやスイングスピードを語るうえで、重要になってくるのは

「床反力」になってきます。簡単に言うと「地面を押す力に対して地面から返って来る力」のことです。

この押し返される力を効率的に利用してあげることが出来れば飛距離や、打球速度に直結します。

 

✓軸足(後ろ足)で地面を押すことで、床反力(地面を押す力に対して地面から返って来る力)が発生し

並進方向(ピッチャー側)に身体が加速

 

✓前足の着地時にも床反力はうまれ、地面に着いた足は上へと床反力を貰う

 

✓地面を押す力を発揮するには股関節伸展筋力と膝伸展筋力が重要

 

赤線=地面を押す力(床反力) 黄色線=並進方向に進む力 水色線=着地して地面から貰う(床反力)

 

地面を押す力が強ければスイングスピードに相関します。

 

しかし、押す力が強いからと言ってスイングスピード向上に直結するとは限らないです。

野球において瞬発的な動作が多いぶん、パワーを瞬発的に出すことがカギになってきます。

 

まず基本となる床反力をしっかり使えるようにしなければいけません。

床反力を軸足から最大限に引き出せると、、、

 

✓回転力が上がる

✓スイング力が強くなる(腕の力だけでなく床反力もプラスして力になるから)

✓ストレートや変化球が来てもスイングするタイミングが安定する

 

と、まさに「打撃力の土台」が築かれ下半身主導の動きの核心になります。

 

 

②体幹の捻転差を作る(上半身と下半身の分離)

  

 

まず「捻転差」とはなにか、簡単に説明すると下半身と上半身が別のタイミングで

回転することで体幹に捻りを生み出す動作のことです。

 

バッティングで飛ばすためにはスイングスピードだけではありません!

スイング前の身体の捻り=捻転差が最大限のエネルギー源になります。

 

✓下半身(骨盤)は先に回り始める→上半身(胸郭)は少し遅れて回る

 

✓その間に捻りが発生しスイング時にそれが一気に発揮される

 

赤線=下半身は並進方向に先に回転し始める オレンジ線=上半身は回転せず残る

 

「捻り」があるからこそ、バッターは体内からエネルギーを爆発的に生み出すことができるのです。

プロ野球選手に例えると、

大谷翔平選手のバッティング動画を見ると下半身と上半身のタイミングのズレがみられます。

体幹の捻りを最大限に活かすことで爆発的な飛距離を生み出します。

 

また、変化球や緩い球が来ても上手くタイミングが取りやすくなります。

上半身の回転のタイミングが少し遅れるため、「一瞬待つ」ことができ、

タイミングを調節しやすくなります。これは変化球の対応にも繋がります。

 

他にも、フォームの再現性も高まります。

体幹主導のスイングは腕の振りに頼らず身体の軸で振る動作になるため

毎回安定した打撃フォームを保ちやすくなります。

 

「捻転差」は単なるフォームの一部ではなく力を爆発させるための核となるメカニズムです。

力任せでスイングするのではなく、床反力から伝わる力の連動性からなる

スイングが重要になってきます。

 

③内転筋のストップ動作で床反力を吸収

  

 

まず、内転筋について説明させてもらいます。

「内転筋」とは、内ももにある筋肉群です。脚を内側に引き寄せる役割があります。

バッティングでは、特に前足の内転筋が「軸足で生み出した床反力の衝撃を吸収」

「軸足で加速した力を減速する」の役割を果たします。

 

左:内転筋のストップ動作使えてない 右:床反力を貰えしっかりストップ動作使えてる

 

ストップ動作と床反力の関係ですが、バッティングにおいて「回転=加速」だけではありません。

回転=加速と強調されがちですが、その力を最後に受け止めて支える筋肉が無ければ、

力は前に逃げてしまいます。

 

内転筋で止める力がないと身体の開きが早くなる原因となり、ミート力に欠けます。

 

つまり、ストップする力があるから反作用としてヘッドまでパワーが伝わるのです。

スイングの中盤~終盤、身体が開いていく際に前脚の内転筋が外に逃げる力を

内側から止めるように働きます。

 

この瞬間に、下半身にかかる床反力が一気に跳ね返され上半身へとエネルギーが伝わるのです。

 

内転筋がうまく働くことで、

地面から返ってくる床反力をしっかり受け止め上半身へ伝えることができます。

 

見えないところで「止まる」ことが「飛ばす」ことに直結しています。

 

 

④まとめ

  

打撃力を向上させるために、多くの人は筋力や体格といった

「パワー」に意識を向けがちです。

しかし、本当に効率的かつ爆発的な打撃を実現させるためには

「床反力」「体幹の捻転差」「ストップ動作」という3つの要素を正しく理解し、

身体の連動として活用することが重要です。

 

 

地面をしっかり踏み込むことで得られる床反力は、下半身から上半身へと力を

伝えるための起点となり、スイングスピードや強い打球を生み出します。

さらに、その力を効率よく上半身に伝えるには体幹の捻転差がカギにとなり

エネルギーを爆発的に放出することが可能です。

そして、その動きを最終的に制御する「内転筋のストップ動作」があって

初めて打撃の力を無駄なくボールに伝えることが出来るのです。

 

 

これら3つの要素は、単独ではなく一連の動作として

連動させ初めて力を発揮します。

単にパワーでバットを振る・体格ではなく全身の動きとして地面を押し、

体幹を使いそしてしっかり止める。この一連の流れが

「飛距離」「速度」といった打撃の質を大きく左右します。

 

 

打撃は筋力だけでは語れません。

身体の使い方一つでパフォーマンスは劇的に変わります。

フォームや打撃に行き詰まりを感じた時こそ、今回ご紹介した3つの要素を思い出し

動きの本質に立ち返ってみてください。そこには、上達のヒントが隠されています。

 

アスリート鍼灸整骨院瀬名川

伊藤あいか

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