アーチコラム もも(大腿部)を打撲して痛みが続く磐田市の方
こんにちは。
静岡県磐田市にあるアシスト鍼灸整骨院に勤務しております上遠野(かとうの)です。
私は柔道整復師の資格を持ち、治療やリハビリ、トレーニング指導などを一般の方や学生・アスリートの方へお伝えさせていただいております。
サッカーやラグビー、バスケなどほかの選手とコンタクトの多いスポーツをしていると打撲は付き物です。
ただ、ももを打撲してからしばらく経つが痛みがある、膝が動かしにくいなどの症状を感じたことはありませんか?
それは打撲をしてから適切な治療をせず放置していると起こりやすい症状です。
まず、大腿部の打撲は一般的に「ももかん」とも呼ばれ広く知られ、
接触時に頻繁に起こることから軽視されていることがあります。
大腿部の打撲の主な原因は強力な外力です。
競技中に膝などが大腿部に当たることで筋肉が大腿骨と挟まれ、筋肉が損傷したり断裂したりすることで起こります。
中間広筋、外側広筋、大腿直筋で発生しやすいと言われています。
打撲すると局所の痛み、腫脹(腫れ)、内出血が起こります。また重症度が高くなるにつれて腫脹などによる影響で膝関節の可動域制限が発生します。
可動域制限が強い場合もしくは安静にしても耐えがたい痛みがある場合は、筋肉の出血が多く圧力が高まり、
急性コンパートメント症候群が起こっている可能性があるため、早急に医療機関を受診しMRI検査などの精密検査が必要です。
急性コンパートメント症候群とは大量の出血によって局所の内圧が高くなり、血管や神経を圧迫します。
その結果、血流障害や神経障害を引き起こし、処置が遅れると後遺症が残ったり、最悪の場合血流障害により細胞が壊死し、足を切断しなければなくなります。
<大腿部打撲の分類>
軽度→痛み・腫れは軽く、膝が90度以上曲がるもの
中等度→痛み・腫れが強く、膝が90度以上曲がらないもの
重度→痛み・腫れが強く、膝が45度以上曲がらないもの
受傷から初期の段階で適切に処置をしなければ筋肉が硬くなり硬結と呼ばれるしこりが残ったり、膝関節の可動域を制限する原因となります。
慢性化することで骨化性筋炎を引き起こすことがあります。
骨化性筋炎とは
異所性骨化とも言い「筋肉が炎症することによってカルシウムが沈着し、石灰化現象が起こって筋組織の中に骨が形成される」という症状です。
打撲した大腿部の筋肉内に骨が出来上がってしまい、そこの筋肉を動かす際に痛みを生じます。
大腿部の打撲をした際に適切な処置をした場合を約3週間ほど(損傷度に変化する)で復帰できますが骨化性筋炎を引き起こしてしまった場合は骨化した部分を縮小させていくのに約4~5か月かかります。
受傷直後の処置
RICE処置をきちんと行うことが重要です。
受傷直後は膝を屈曲位にし、血腫の形成を抑制するようにします。
膝を屈曲位にすることで大腿前部にストレッチがかかり、出血が留まるスペースを無くし筋硬結ができることを防ぎます。
ケア方法
軽度の場合は早期から荷重トレーニングやストレッチを行っていきますが重度の場合は逆に動かしすぎてしまうと悪化してしまうので注意です。
大腿四頭筋リリース
痛みが強い時期は打撲部位の周りをほぐしていきます。(1分間)
大腿四頭筋ストレッチ
横向きになり、足首をもってももの前を伸ばしていきます。
膝を後ろに引いていくようにするとストレッチ感が増します。(20秒)
スクワット
肩幅くらいに足を開き、膝が前に出ないようにおしりを後ろへ引いていきます。
その時に腰が丸くなってしまわないように注意します。
スクワットの詳しいやり方はこちら
当院では痛みを取ることだけではなく、エコー検査や姿勢・動作チェックを行い痛みの根本的な原因に対しても治療を行っております。
お悩みのことがあれば、いつでもご相談ください!
アシスト鍼灸整骨院
上遠野 祐基