磐田市,サッカー,腰痛,分離症,腰の痛み

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アーチコラム 【磐田市で腰の痛みが続いているサッカー少年へ】

こんにちは。

磐田市にあるアシスト鍼灸整骨院で働いている辻岡です。

私は現在、鍼灸師の資格を有し一般の方や学生さん、アスリートの方々への治療やリハビリ、スポーツのパフォーマンスアップのトレーニングに携わらせて頂いております。

 

突然ですが、皆さんは学生時代スポーツをしていて腰が痛くなった経験はありますか?

 

私は小学生から高校生までサッカーをしており度々怪我に悩まされていましたが、高校に入ると初めて練習中に腰が痛くなりました。

幸い私自身はすぐに痛みは無くなりましたが、周りの友達では腰椎椎間板ヘルニア腰椎分離症、すべり症と診断され復帰までかなりの時間を要する子もいました。

 

ヘルニアや分離症(腰の疲労骨折)になると絶対安静でコルセットを付けた状態で3か月~半年ほどスポーツが出来なくなってしまいます。

復帰しても身体を戻す過程で別のケガをしてしまったり、怪我をする前の状態に戻るにはかなりの時間を要します

 

 

ヘルニアや分離症を発症した多くの子が『身体や筋肉が硬い』『良い姿勢をしていない』といったことが原因で痛みを発症しているということを感じます

当然、身体が硬いと良くない事は皆さんもご存知だと思います。

でもそれがなぜヘルニアや分離症に繋がってくるのかよく分からないという方は多いのではないでしょうか?

 

 

そこで今回はサッカーをしている中高生年代の腰痛について、サッカーをする上で必要不可欠なキックフォームに着目してお伝えします!

 

 

まず腰椎椎間板ヘルニアと腰椎分離症がどういったケガなのか説明します。

 

・腰椎椎間板ヘルニア(以下ヘルニア)とは

背骨の骨と骨の間にある椎間板というものの一部が飛び出して神経に触れてしまい、痛みやしびれなどの症状が出ます。

10代でヘルニアはスポーツなどで繰り返しの外力が働くことにより発症することが多く、特に椎間板に対する荷重+体を捻るような動き繰り返すサッカーでは発症しやすいです。

 

 

・腰椎分離症(以下分離症)とは

背骨は、本体である椎体と後ろ側の椎弓で構成されていますが、腰骨の椎体と椎弓が疲労骨折を起こし分離してしまった状態を分離症といいます。

分離症もヘルニアと同様にスポーツの練習の繰り返しで腰に負担がかかると発症し、しびれが出たり、腰を反らせた際に痛みが強く出るのが特徴です。

また分離症は男女とも14歳頃に最も多く発症します。

 

 

ではヘルニアと分離症をサッカーの動作に関連させて、なぜ発症するのかお伝えしますが、

その前にサッカーのキック動作と人間の関節の特徴について説明します。

 

この2つが後で説明する腰痛の原因に深く関わってきますので頭の片隅へ入れておいてください。

 

 

まずサッカーのキック動作について、どのような動きをしているのか考えます。

①助走をつけ、走り出す

②ボールの横に軸足をつく

③蹴り足を後方へ引き、蹴り足と反対側の腕を後上方へ振り上げる

④振りかぶった手足をクロスさせるように動かし、ボールを蹴る

⑤ボールを蹴った後に足をスイングする

大まかにですが、普段何気なくやっているキック動作はこのように分けられます。

 

 

次に人間の関節の特徴についてですが、人体の関節は静的関節動的関節の2種類に分けることが出来ます。

静的関節…肘関節や膝関節のように同じ方向にしか動かない関節

動的関節…肩関節や股関節のように色んな方向に動く関節

といった感じです。

そして人体の関節は、写真のように静的関節と動的関節が交互に並んでいます。

※赤丸が動的関節、青丸が静的関節

 

 

さて、以上の2つを踏まえてキック動作に着目して腰痛になる原因を考えていきましょう。

 

まずはボールを蹴る際に重要な下半身の動きですが、最も重要になるのが股関節の柔軟性です。

そしてキック動作において良くないフォームで蹴る際に股関節の動きを補うのがなんです!

 

ここで先述した人体の関節の特徴が関係してくるのですが、動的関節である股関節が筋肉の硬さなどにより十分に動けない分、すぐ隣の腰へしわ寄せがいきます。

股関節の動きを補うように色んな方向に腰の関節が動くことで、腰に過度に負荷がかかってしまうわけです。

このような状態でボールを蹴り続けていると当然分離症やヘルニアを発症する原因になってしまいますよね。

 

 

もう一つ注目してもらいたいのは、手の使い方など上半身の動きも重要だということです。

なぜ上半身が関わってくるのか…それは強くて速いボールを蹴るためです!

皆さんも高くジャンプしようとすると自然と腕を振りますよね?

 

それと同じように身体の反動を使い、より大きなパワーをボールに伝えるために腕の振りが大事になってきます。

そのためには肩関節の動きや肩甲骨の動きが必要になりますが、そもそも胸椎の可動域がなければ肩関節や肩甲骨の動きが制限されてしまいます。

また胸椎も動的関節で腰の隣の関節なので、先程の股関節と同様に動きが制限されてしまうと腰に過度な負荷がかかってしまいます。

 

今までの話をまとめると、キック動作の中で腰に過度な負担がかからないようにするには股関節と胸椎の可動域がかなり重要です。

 

 

そこで今回は胸椎と股関節の可動域を広げるためのほぐし方をお伝えします!

胸椎と中殿筋(お尻の横)をほぐすのはテニスボールのような小さめのボールで行うのが理想ですが、基本的にはサッカーボールでも行うことが出来ます。

ボールを当てている場所が痛ければ筋肉が硬くなっている証拠なので、痛い場所を探しながらほぐしてみてください。

それではやっていきましょう!

 

 

〈胸椎のリリース〉左右1分ずつ行います。

上向きで寝て背中と床の間にボールを入れ、肩甲骨と背骨の間にボールを当てます。

ボールに体重をかけながら頭 ⇔ 足のようにゴロゴロ動きます。

 

 

〈股関節のリリース〉左右1分ずつ行います。

・中殿筋のリリース

横向きで寝て、お尻の横と床の間にボールを挟みます。

体重をかけながら頭⇔足の方向にゴロゴロ動かします。

中殿筋は痛みが強く出やすいので体重のかけ過ぎに注意しましょう。

 

 

 

・内転筋のリリース

うつ伏せで寝て、片方の足を横に開いて膝を90°に曲げます。

太ももの内側と床の間にボールを挟み横方向にゴロゴロ動きます。

 

 

・ハムストリングのリリース

床に座って足を伸ばし、片方のももの裏と床の間にボールを挟みます。

ボールに体重をかけながらつま先⇔お尻の方向にゴロゴロ動かします。

 

 

今回はサッカー少年の腰の痛みについて解説しました。

体が硬いとプレー中に必ず行うキック動作から腰の痛みに繋がってしまいます。

腰の痛みでプレー出来ないなんてことにならないように今回お伝えしたほぐし方を是非実践してみてください!

 

ケガをしない身体作りをするのも立派なトレーニングの1つです。

 

 

鍼灸師   辻岡 伸也

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