アーチコラム 浜松市でどれだけ練習してもタイムが伸び悩んでいるスプリンターへ
こんにちは!
浜松市中央区にあるアーチ鍼灸接骨院の津ヶ谷です。
私は鍼灸師の資格を持ち、学生アスリートや一般の方のケガの治療、
そして治療後のパフォーマンス向上を目的とした、
トレーニング指導などを行っています。
日々の練習の中で目標に向かって、自分の走り・跳躍・投擲をさらに良くするために、
試行錯誤している選手も多いのではないでしょうか。
そんな中、
「どれだけ練習しても速くならない」
「練習しているのにライバルに勝てない」
このような悩みを抱えている選手もいると思います。
自分の練習動画を見返したり、コーチからアドバイスを受けたりした際に、
・止まって走っているように見える
・腰が動いていない
・後半に失速して順位を落としてしまう
このような指摘を受けたことはありませんか?
トップスプリンターは筋骨隆々としている選手が多いですが、
「筋力があるから速く走れる」
というわけではありません。
もちろん筋力は重要です。
しかし、それ以上に重要なのが、
身体の使い方や、下半身と上半身の連動性です。
今回は、速く走るために必要な
「身体の使い方」
について紹介していきます。
目次
①,走るとは①
走るという動作は、簡単に言えば
身体重心を前方へ移動させる動作です。
速く走るためには、この身体重心を
いかにスムーズかつ速く前方へ移動させるかが重要になります。
では、そもそも「身体重心」とは何でしょうか?
身体重心とは、身体全体の質量が
一点に集まっていると仮定した点のことです。
簡単に考えると、上半身と下半身それぞれの質量の中心を考え、
その位置関係から身体全体の重心を捉えることができます。
一般的には、身体重心はおおよそおへその少し下あたりに位置すると考えられます。

では、この身体重心をスムーズに移動させるためにはどうすればよいのでしょうか?
重要なのが、接地した際の身体重心と足首の位置関係です。
接地した瞬間に、身体重心が足首の上に
近い位置にあることで、身体をスムーズに前へ運びやすくなります。

逆に、身体重心が後ろに残ってしまうと、
脚の力だけで身体を前へ運ぼうとしてしまいます。
反対に、身体重心が前に出過ぎてしまうと、
脚が後ろへ流れてしまい、効率よく身体を前へ運ぶことができません。
身体重心をスムーズに移動できない要因として何が考えられるでしょうか。
一つは立った時の姿勢にあります。
立った時の姿勢を横から見たときに下の写真のような姿勢になっていませんか?

このような姿勢を「スウェイバック姿勢」といいます。
この姿勢はもも裏の筋肉の固さが原因で
引き起こされることが多く、骨盤の後傾を誘発してしまいます。
骨盤後傾位のまま走ると、先ほど述べた
「身体重心は後ろに残されたまま、脚の力だけで前に進む」
ことにつながります。
・スウェイバックの改善
もも裏の筋肉の固さを取るだけでなく、
立った姿勢での重心を前方にすることが重要です。
お家でできるエクササイズとして「ヒップリフト」があります。
上記の写真に当てはまらなくても、
もも裏のストレッチとしても有効なので試してみましょう。
https://youtu.be/8r4U-kcvcdE?si=lLg9M2ij6J6mEahM
②,走るとは②
先ほど述べたように、速く走るためには身体重心を
「スムーズに、そして速く」
移動させる必要があります。
身体重心をスムーズに移動させるためのポイントは先ほど説明しました。
では、身体重心を速く移動させるためには、どうすればよいのでしょうか?
100mのタイムは、ピッチ×ストライドによって決まります。
まずは、自分がどのくらいのストライドで走り、
どのくらいのピッチで脚を回しているのかを把握してみましょう。
自分の100mの動画がある人は、一度歩数を数えてみてください。
100mを走った歩数から、平均ストライドを計算することができます。
100m ÷ 総歩数 = 平均ストライド
例えば、 100m ÷ 49歩 = 約2.04m となります。
また、ピッチは、
総歩数 ÷ タイム = 平均ピッチ
でおおよその値を求めることができます。
例えば、 49歩 ÷ 11.50秒 = 約4.26歩/秒 となります。
しかし、同じ49歩で走った場合でも、
ピッチが約0.03歩/秒上がると、
49 ÷ 4.29 ≒ 11.42秒 となり、
理論上は約0.08秒タイムが縮まります。
もちろん実際の100mでは、加速区間や速度変化など
があるため、単純な計算通りにはなりません。
しかし、自分の走りを数字で分析することで、
感覚だけでは分からなかった課題を見つけることができます。
ストライドは身長や脚の長さなど、
身体的な個人差の影響を受けます。
一方で、ピッチは身体の使い方や筋力、動作の改善によって変化する可能性があります。
では、ピッチを上げるためにはどうすればよいのでしょうか?
1つ目は「ももを上げる力」の強化です。
ももを素早く引き上げることができれば、
脚の回転速度を高めることにつながります。
そのためには、腸腰筋など股関節を屈曲させる筋肉を鍛えることが重要です。
一例ですが「ヒップロック」を紹介します。

30秒この姿勢のままキープし、最後は小刻みにももを上下に10回動かしましょう。
ポイントは上げた足側の骨盤を挙上させることです。
2つ目は「内転筋群」の強化です。
走る際の内転筋群は、脚を身体の中心へ戻す動作や、脚の切り替えに関わります。
この動作が遅れると、脚が後ろへ流れたり、
腰が落ちたりする原因になることがあります。
内転筋群を鍛えることで、脚を素早く切り替えるための土台を作ることができます。
一例として「内転筋ラテラル」を紹介します。

ポイントとしては膝をしっかり台の上まで乗せ、
全身を一直線にすることです。
膝が曲がってるともも裏の筋肉で代償してしまうため注意です。
③,接地の正しい位置
陸上競技では、
「反発をうまくもらうことが大切」
という話を聞くことが多いと思います。
実際、地面から受ける反力をどのように身体へ
伝えるかは、スプリント動作において重要なポイントです。
そして、そのためにはどこに接地するかが重要になります。
では、足のどの部分で接地すると、効率よく力を受けることができるのでしょうか?
今回は、足の裏を4つのエリアに分けて考えてみます。

仰向けに寝た状態で、足の裏を4つに分け、
それぞれの場所を軽く叩いてもらい、
どの場所で衝撃を強く感じるかを比べてみてください。
②の部分を叩いたときに、比較的強く衝撃を感じる人が多いのではないでしょうか。
このように、足の裏の接地位置によって、
地面から受ける力の伝わり方は変わります。
スプリント動作では、接地した際に地面から受ける
反力を身体の前方への推進につなげることが重要です。
一方で、③や④のように接地位置が後方へ偏ると、
身体を効率よく前へ進めることが難しくなり、
エネルギーのロスにつながる可能性があります。
また、①だけで接地しようとすると、つま先だけで
接地するような形になり、接地時にブレーキがかかる原因になる場合があります。
重要なのは、自分の身体の真下に近い位置で接地し、地面から受けた力を効率よく前方への推進につなげることです。
まずは
「地面から反発をもらう」
という感覚を身につけること。
そして、その反発を走りの中で効率よく利用すること。
この2つが、速く走るための重要なポイントになります。
④,まとめ
速く走るためには、単純に
筋力をつけて脚を速く動かせばいい
というわけではありません。
・身体重心をスムーズに前へかつ速く移動させる
・接地位置を意識し、地面から受ける反力を前方への推進につなげる
このように、身体をどのように使うかが非常に重要になりますが、
今回解説した要素以外にも速くなる要素はたくさんあります。
「練習しているのにタイムが伸びない」
「後半になると失速してしまう」
「自分の走りのどこを直せばいいのか分からない」
そんな選手は、ただ練習量を増やすのではなく、
一度自分の走りを動画で撮影して、身体の使い方をチェックしてみてください。
自分では気づかなかった
「伸びしろ」
が見つかるかもしれません。
アーチ鍼灸接骨院では、ケガの治療だけでなく、
競技復帰後のパフォーマンス向上を目的としたトレーニングや動作指導も行っています。
自分の走りについて悩んでいる選手は、ぜひ一度ご相談ください。
アーチ鍼灸整骨院
鍼灸師
津ヶ谷 航貴







